【症例報告】坐骨神経痛と診断された梨状筋症候群
患者は34歳、男性。腰~臀部、ハムストリングの痛みで医療機関を受診。
坐骨神経痛と診断される。
リハビリとハリ治療で腰痛は軽減したが臀部~ハムストリングの痛みは改善しなかった。
その後、接骨院でソフトマッサージと電気治療を1カ月続けるも効果はなく、当院に来院。
営業職で車での移動が多く、運転中はもちろんのこと、特に乗り降りが苦痛と訴えていた。
施術前の検査では立位での腰椎の屈曲・伸展(前屈と後方に反る動作)がほとんどできなかった。
SLRテストは陰性。(SLRテスト=L4-5,L5-S1椎間板ヘルニアの検査)
梨状筋を中心とした臀筋群に筋スパズム(筋硬直)、トリガーポイントを認めた。
なお症状は左右差はあるものの両側にあり、筋スパズム、トリガーポイントも両側で認められた。
これらの事から梨状筋症候群を疑った。
施術は臀筋群を中心に痛みのあるハムストリング~腓腹筋、及び腰椎~下部胸椎の筋硬直のリリースと腰椎、仙腸関節のカイロプラクティック的手技を行った。
また臀筋群とハムストリングのストレッチを行い、臀筋のストレッチについてはセルフストレッチを指導した。
1カ月程週2回の頻度で来院し、上記の施術を行った。
施術の重ねることで症状が改善していくことが実感できたことが、施術の継続のモチベーションになったと考えられる。
1カ月後には、日常生活に支障がなくなるほどの状態まで改善。
立位での腰椎の屈曲・伸展も痛みなく出来るようになった。
車の乗降時は痛みが少し出るものの、運転中の座位での痛みは消失した。
その後は月1~2回の間隔でメンテナンスのため来院している。
仕事の内容によってやや痛みが出る時もあったが、来院当初時のような酷い症状には至らず、高いQOLを維持している。
坐骨神経痛と診断された症例で、実は梨状筋症候群というケースは非常に多い。
医療機関ではX線写真やMRIなど画像所見や問診のみで診断を下すためである。
臀部からハムストリングの痛みはほとんど坐骨神経痛と診断される。
しかし実際は梨状筋という臀部の筋肉の緊張が直下の坐骨神経を刺激して起こってるケースが多いのである。
画像と問診だけでの診断は、筋肉の状態を全く無視していることになる。
広義の意味では梨状筋症候群も坐骨神経痛とする意見もあるが、腰椎での神経根刺激からくる本来の坐骨神経痛と梨状筋症候群では発症のメカニズムが違うので、治療のアプローチも当然異なる。
【院長コメント】
今回のケースでは症状の消失まで1カ月を要しているが、軽度の場合数回の施術で痛みが解消するケースも多い。
本症例では発症からカイロプラクティックの施術を始めるまで各医療機関を転々としており、時間の経過が重症化を招き1カ月という時間を要したと考える。
坐骨神経痛と診断される。
リハビリとハリ治療で腰痛は軽減したが臀部~ハムストリングの痛みは改善しなかった。
その後、接骨院でソフトマッサージと電気治療を1カ月続けるも効果はなく、当院に来院。
営業職で車での移動が多く、運転中はもちろんのこと、特に乗り降りが苦痛と訴えていた。
施術前の検査では立位での腰椎の屈曲・伸展(前屈と後方に反る動作)がほとんどできなかった。
SLRテストは陰性。(SLRテスト=L4-5,L5-S1椎間板ヘルニアの検査)
梨状筋を中心とした臀筋群に筋スパズム(筋硬直)、トリガーポイントを認めた。
なお症状は左右差はあるものの両側にあり、筋スパズム、トリガーポイントも両側で認められた。
これらの事から梨状筋症候群を疑った。
施術は臀筋群を中心に痛みのあるハムストリング~腓腹筋、及び腰椎~下部胸椎の筋硬直のリリースと腰椎、仙腸関節のカイロプラクティック的手技を行った。
また臀筋群とハムストリングのストレッチを行い、臀筋のストレッチについてはセルフストレッチを指導した。
1カ月程週2回の頻度で来院し、上記の施術を行った。
施術の重ねることで症状が改善していくことが実感できたことが、施術の継続のモチベーションになったと考えられる。
1カ月後には、日常生活に支障がなくなるほどの状態まで改善。
立位での腰椎の屈曲・伸展も痛みなく出来るようになった。
車の乗降時は痛みが少し出るものの、運転中の座位での痛みは消失した。
その後は月1~2回の間隔でメンテナンスのため来院している。
仕事の内容によってやや痛みが出る時もあったが、来院当初時のような酷い症状には至らず、高いQOLを維持している。
坐骨神経痛と診断された症例で、実は梨状筋症候群というケースは非常に多い。
医療機関ではX線写真やMRIなど画像所見や問診のみで診断を下すためである。
臀部からハムストリングの痛みはほとんど坐骨神経痛と診断される。
しかし実際は梨状筋という臀部の筋肉の緊張が直下の坐骨神経を刺激して起こってるケースが多いのである。
画像と問診だけでの診断は、筋肉の状態を全く無視していることになる。
広義の意味では梨状筋症候群も坐骨神経痛とする意見もあるが、腰椎での神経根刺激からくる本来の坐骨神経痛と梨状筋症候群では発症のメカニズムが違うので、治療のアプローチも当然異なる。
【院長コメント】
今回のケースでは症状の消失まで1カ月を要しているが、軽度の場合数回の施術で痛みが解消するケースも多い。
本症例では発症からカイロプラクティックの施術を始めるまで各医療機関を転々としており、時間の経過が重症化を招き1カ月という時間を要したと考える。
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